【医療英語】海外の病院で役に立つ症状・病気の表現まとめ

【医療英語】海外の病院で役に立つ症状・病気の表現まとめ

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こんにちは。趣味で医療英語を勉強中のみふゅ(@mifyu_manila)です。

外国で具合が悪くなったら困りますよね。

マニラを始めとして、幸いフィリピンの都市部では英語が通じる病院が多いです。

でも、一般の英会話と比べて医療用語はいざというときに「これなんていうんだっけ?」という表現が意外と多いもの。

また、医師や看護師が使っている表現がわかりにくいこともありますよね。

ということで、元看護師かつマニラ入院歴5回(ToT)の私が「知っておきたい英語表現」をピックアップしてみます。

いろんな言い方があるので、一例として見ていただければと思います。勉強中なので、間違ってるよ〜という内容があればお知らせください^^;

ちなみに、プライマーの医療英語の記事には一部タガログ語も載っているので参考になります。^^


参考
役立つ医療英語primer

①痛みがあるとき

「痛み」というと「pain」と「ache」が有名ですね。ほかにも「sore」「hurt」なんて表現もあります。

細かく言うとニュアンスの違いがあるんですが、どこが痛いのか伝えるときには

My 〇〇(部位) is painful」(TдT)

I have a pain in 〇〇(部位)!!」(TдT)

のどちらかでとりあえず通じます。

部位によって「headache(頭痛)」とか「sore throat(のどの痛み)」と言いますが、とりあえずペインフルかペインでOK。

それより知っておきたいのは、「どんな痛みか?」ということですよね。

代表的な表現を分類してみます。

痛みの頻度、起こる期間

日本語 便利な表現(患者) (医療者)
急に suddenly
ゆっくり slowly gradually
ずっと続く all the time constant
定期的に来る regular interval periodically
繰り返す repeatedly recurrently
来たり消えたり come and go intermittent
短い brief
頻繁に often frequently
週に1回 once a week
急性の acute(6ヶ月以内、手術など特定の原因がある痛みであることが多い)
慢性の chronic(6ヶ月以上続く痛み。腰痛や偏頭痛など)

痛みの程度

日本語 便利な表現
痛くない no pain
軽い痛み mild
我慢はできる程度 tolerable
中程度 moderate
激しい痛み severe

ちなみに、フィリピンの病院では、痛みの程度を

「Please rate your pain on a scale of one to ten.」

と表現されることも多いです。

「痛みの程度を1から10で表現するとどのくらいか」ということなんですが、

1がほぼ痛みのない状態、10が絶えられない最大の痛みとして、今の痛みがどのくらいか数値化するんですね。

これはよく鎮痛剤を使う前後などで効果を評価するために医療者から質問されます。

(日本だと0=痛みなし〜10=絶えられない痛みの10段階のほか、0〜5の5段階で聞いたりします。)

痛みの種類

日本語 便利な表現
鋭い sharp
鈍い dull
焼けるような burning
ずきずきする throbbing(ドクドクと拍動するような痛み)
ガンガンする pounding(打たれているような痛み:ひどい頭痛など)
キューッとする squeezing(絞られるような、締め付けられるような痛み:胸部痛など)
締め付けるような、差し込むような cramping(生理痛やこむら返りなど)
刺すような stabbing
ビーンと電気が走るような shooting
割れるような splitting
ぴりぴりうずくような tingling
ちくっとする pricking
しくしくする、しつこく感じる nagging

日本語独特の痛みの表現が難しいですよね。英語では動詞を元にした表現がたくさんあります。

全部覚えるのは大変ですが、

「Squeezing(キューッと締め付けられるような)」、「Stabbing(刺すような)」、「Splitting(割れるような)」

などの痛みは命に関わるような症状である恐れがあるので、覚えておくといいと思います。

②熱があるとき

熱は「fever」ですよね。

熱に関しては38℃を基準にすることが多いです。「slight(〜38℃、微熱)」、「high(38℃以上)」を覚えておくと便利(☆状況によります)。

お熱が出るときは何かしらの感染症にかかっていることが多いですよね。

ということで、熱に関する症状と病気を集めてみます。

からだの状態

日本語 便利な表現(患者) (医療者)
具合が悪い don’t feel well

under the weather

だるい feel tired

feel dull

feel excessive fatigue(倦怠感)
悪寒(寒気)がする feel a chill shivering(ブルブル震えている状態)
クラクラする、ぼんやりする feel woozy(酔って気分が悪いときにも使う)
めまいがする feel dizzy
cough
sputum phlegm(フレム、と発音)
鼻づまり stuffy nose  
鼻水 runny nose nasal mucus(鼻汁)

「だるい」や「具合が悪い」にはいろんな表現がありますね。

面白いな〜と思ったのが「under the weather」。「I’m under the weather」で「具合が悪い」という意味になるそうです。

夫が以前スタッフさんのお休み連絡で

「『because of under the weather』って、天気が悪いから休むって意味かと思ってたよ(≧△≦)」

と話していたので覚えました。笑

関連する病気

日本語 一般的な表現(患者) 医療用語
熱中症 heatstroke hyperthermia
感染症 infection infectious disease
炎症 inflammation inflammation
尿路感染症 UTI urinary tract infection
肺炎 inflammation of the lungs pneumonia
膀胱炎 inflammation of (urinary) bladder cystitis
胃腸炎 stomach flu gastroenteritis
乳腺炎 inflammation of the breast mastitis
インフルエンザ flu

influenza

結核 TB tuberculosis
マイコプラズマ肺炎 mycoplasma pneumonia mycoplasma pneumonia
麻疹(はしか) rubeola measles
風疹 German measles

three-day measles

rubella

epidemic roseola

おたふく風邪(流行性耳下腺炎) mumps epidemic parotitis
みずぼうそう chicken pox varicella
手足口病 hand-foot-and-mouth disease
HFMD
突発性発疹 sixth disease roseola (infantum)

exanthem subitum

ヘルパンギーナ herpangina
herpangina
レプトスピラ症 leptospirosis  leptospirosis
デング熱 dengue fever  dengue fever
ジカ熱 Zika fever  Zika fever

熱に関連する英語はまだまだいっぱいあります(゚ー゚;

ややこしいのは「rubeola(はしか)」と「rubella(風疹)」。はしかは「measles」と説明されたほうがわかりやすいですね^^;

あとは「roseola」。これには「バラ疹」みたいな意味がそもそもあるみたいですが、「roseola」もしくは「roseola infantum」だと突発性発疹、「epidemic roseola」だと風疹だそう。へー。(゚ー゚; 

こういうややこしい表現はその都度調べるしかないですね。^^;

マニラでよくある「MMR」という予防接種は「measles・mumps・rubella」の頭文字なんですね。

stomach flu(胃腸炎)」とか「heatstroke(熱中症)」は知っておきたい表現かもしれません。

「デング熱」は都会でもよく発生していますが、「デンゲ」と発音されるのでわかりにくいです。

余談ですが、フィリピン人のなかにはただの風邪のときも「flu」という人がいます。

③お腹の調子が悪いとき・吐き気がするとき

フィリピンで誰もが通る道といわれる食あたり。

「 food poisoning(食中毒)」という表現もありますが、病院では「gastroenteritis(胃腸炎)」や「Amebiasis(アメーバ)」など病名で表現されることが多いような。

私の周りはアメーバ率が高いですね。

数日〜数週間ろくにものを食べられず、デトックスされます。つらい。

そんなときに知っておきたい英語を集めてみました。

からだの状態

日本語 便利な表現(患者) (医療者)
吐き気がする feel like throwing up

feel like vomiting

be nauseated

feel nausea

吐く throw up

vomit

vomit
お通じ(排便) bowel movement

poo/poop(幼児語だが大人にも説明で使われる)

stools(便そのもの)

bowel movement

stools

feces(排泄物)

下痢 diarrhea

watery/soft stools

diarrhea
血便 blood in the stools

bloody stools

hemorrhagic stools

関連する病気

日本語 医療用語
ノロウィルス Norovirus
ロタウィルス Rotavirus
黄色ブドウ球菌 Staphylococcus aureus
A型肝炎 Hepatitis A
アメーバ赤痢 Amebiasis

Entamoeba histolytica

マニラでよく耳にする代表的なものをあげてみました。

食中毒には細菌性・ウィルス性・動物性(フグなど)・植物性(きのこなど)など様々な種類があります。

詳しくは厚生労働省のページが参考になります。


参考
食中毒厚生労働省

④咳・痰があるとき・息が苦しいとき

呼吸器に関連する症状は長引くとつらいですよね。

シンプルな風邪以外に、呼吸の障害には心臓の病気など重大な病気が隠れていることもあるので我慢せず受診することをおすすめします。

からだの状態

日本語 便利な表現(患者) (医療者)
cough
sputum phlegm(フレム)
鼻づまり stuffy nose  
鼻水 runny nose nasal mucus(鼻汁)
息がゼイゼイする wheezing wheezing
息苦しい have difficulty breathing dyspnea(呼吸困難)
息切れがする get short of breath

get out of breath

動悸がする(心臓がドキドキする) (the heart) pound

(the heart) throb

palpitate

関連する病気

日本語 一般的な表現(患者) 医療用語
喘息 asthma asthma
肺炎 pneumonia pneumonia
肺結核 TB tuberculosis
慢性閉塞性肺疾患 COPD chronic obstructive pulmonary disease
気胸 pneumothorax pneumothorax
過換気症候群(過呼吸) HVS hyperventilation syndrome
不整脈 irregular pulse arrhythmia
心筋梗塞 heart attack MI/ myocardial infarction
狭心症 angina (pectoris) AP/ angina pectoris
アナフィラキシー・ショック anaphylactic shock anaphylactic shock

難しい表現が並んでいますね。^^;

angina(アンジャイナ)」だけだと狭心症という意味以外に、喉の病気や絞扼感(こうやくかん:締め付けられるような感覚)を示す病態全体を示すことがあります。

忘れてはいけないのが、アレルギー反応の「anaphylactic shock(アナフィラキシー・ショック)」。

アナフィラキシー・ショックでは蕁麻疹(じんましん)など皮ふの症状が有名ですが、体内の変化として息苦しさ・咳・腹痛・嘔吐などがみられることがあります。

なお、「heart disease(心疾患)」や「asthma(喘息)」は全然関係ない症状で受診したときも問診で既往歴(これまでかかった病気)として質問されることが多いので、覚えておくといいと思います。

⑤湿疹・蕁麻疹(じんましん)が出たとき

アレルギー反応や乳児湿疹、あせもなど皮膚トラブルは以外と多いもの。

知っておきたい表現を集めてみました。

からだの状態

日本語 便利な表現(患者)
かゆい feel itchy
腫れている swollen
ひりひりする(炎症などの痛み) sore
発疹 rash
水疱(みずぶくれ) blistery rash
蕁麻疹(じんましん) nettle rashes/ hives
湿疹 eczema

関連する病気

日本語 一般的な用語(患者) 医療用語
あせも heat rash miliaria
おむつかぶれ diaper / nappy rash
乳児湿疹 baby eczema infantile eczema
アレルギー allergy
 

突発性発疹やはしかなどの感染性の発疹は②熱が出たとき、をご参照ください。

基本的に発赤や発疹は「rash」でひとまとめになっているようですね。

皮膚トラブルの治療によく使用される「軟膏(なんこう)」は「ointment」といいます。

⑥傷ができたとき

子どもが転んで傷を作った!というのもあるあるですよね。

傷にもwound、injuryなどいろんな表現があります。

「injury」や「injured」が「怪我・負傷(からだの中の傷も含む)」という広いニュアンスを含むのに対し、「wound」は「外から見える傷」というニュアンスが強い印象です。

医師は手術の傷などにも「wound」を使います。

からだの状態

英語 日本語
wound 傷(手術や道具などによる開放創)
injury 傷(怪我一般)
scrape/graze すり傷
bruise 打ち身
cut 切り傷(簡単な)
gash 切り傷(深い)
laceration 裂傷
bump 腫れている傷(たんこぶ)
burn やけど
bite 動物による噛み傷
bleeding 出血している

関連する症状・病気

骨折 fracture
捻挫 sprain
狂犬病 Rabies
破傷風 tetanus

マニラで傷といえば、破傷風と狂犬病はセットで覚えておくといいかもしれません。

ちょっとのら猫にひっかかれた、という傷であっても、念のため狂犬病ワクチンを接種することをおすすめします。

MEMO

狂犬病ワクチンはセントルークスやマカティメディカルなど大きな病院のERで接種できます。日本人会は在庫がないことがあるので要問合せです。

⑦力が入らない、痙攣した、意識を失ったとき

うまく力が入らない、しびれる、痙攣した、というときは、脳神経系になにかが起こっているかもしれません。

いきなり倒れた、というときは脳神経系だけでなく、循環器系の疾患も考えられます。

代表的な表現を集めてみました。

からだの状態

日本語 英語
しびれる numb/ have numbness
力が入らない feel weak
痙攣 convulsion
(手足や指が)震える tremble/ shake
ろれつが回らない(はっきり話せない) speech is slurred/ have difficulty speaking clearly
意識を失う lose consciousness

numb」はナm(ん)と発音しますが、「かじかんだ」などにも使われる用語で、病院では感覚が鈍くなったりしびれているときに使われます。

長時間の正座のあとに感覚が鈍くなってしびれたようなものが「numb」のイメージでしょうか。「numbness」はそのまま「麻痺(paralysis)」と同じような使い方をするときも。

痙攣は「convulsion」ですが、てんかん発作のときは「(epidemic)seizure」と呼びます。発音がわかりにくいですが、スィージァー、というかんじ。普通の問診でも、子どもの病歴を聞かれるときにseizureは登場することがあります。

関連する病気・症状

日本語 英語
脳震盪(しんとう) concussion
麻痺 paralysis
脳梗塞 stroke/ cerebral infarction
脳出血 cerebral hemorrhage
髄膜(ずいまく)炎 meningitis
脊椎の病気 spinal disorder
心筋梗塞 heart attack/ myocardial infarction

「梗塞(血管が詰まり栄養や酸素が行き渡らなくなること)」を「infarction」といいます。

「infection(感染)」と似ているので紛らわしいです。

「脳」は「brain」ですが、医学用語になると「cerebral(脳の)」という単語が付きます。

しびれや脱力感を感じるときは、「いつから・左右差があるか・急に起こったかゆっくり起こったか」という情報が重要になるので、メモしておくことをおすすめします。

診療科の呼び方

病院の受付で症状を伝えて、どこの診療科の医師に診てもらえばいいのか紹介してもらうときに知っておきたいのが診療科の呼び方。

「OB-Gyn(オビガイニー:産婦人科)」「Pediatrics(ペディアトリック:小児科)」「ER(イーアール:救急外来)」

特に、この3つは緊急で受診が必要になったときに周りのサポートが必要なことが多いので、周りの人も知っていると安心な単語だと思います。

代表的な診療科はこちら。

日本語 正式名称 略語
救急外来 Emergency and Critical Care

Emergency Trauma Center(救急外傷センター)

ER(Emergency Room)
産婦人科 Obstetrics and Gynecology OB-GYN
小児科 Pediatrics Pedia
一般内科 General Internal Medicine
呼吸器 Pulmonology
循環器 Cardiology
消化器 Gastroenterology
泌尿器 Urology
眼科 Ophthalmology
耳鼻咽喉科 Otorhinolaryngology

Ear, Nose, and Throat

ENT
皮膚科 Dermatology
歯科 Dentistry
一般外科 General Surgery
脳神経外科 Neurosurgery
整形外科 Orthopedics
形成外科 Plastic Surgery

からだの部位の呼び方

痛みなどの症状を伝えるときにからだの部位を表現するのが意外と難しいですよね。

下におおまかなものを図でまとめてみました。

からだの部位(英語)【医療英語】海外の病院で役に立つ症状・病気の表現まとめ

おなか(腹部)はいろんな表現があるのですが、「stomach/tummy」が一般的な用語、「abdomen」は医療者側が使うことが多い表現かなと思います。

「Abdominal pain(腹部の痛み)」のような使い方をします。

患者情報用紙を用意しよう

フィリピンの病院あるあるが、スタッフに入れ代わり立ち代わり同じことを質問される、ということ。

具合の悪いときに英語で何度も質問に答えるのは本当にしんどいです。

そこで、あらかじめ自分の基本情報を紙にまとめて持ち歩くことをおすすめします。

患者情報用紙に書く内容の例
  • Name(名前)
  • Address(住所)
  • Phone number(携帯電話番号)
  • Next of Kin(NOK, 最も近い親類:配偶者など緊急連絡先になる人)
  • Contact number of NOK(緊急連絡先の人の携帯番号)
  • Medical Insurance(医療保険)
  • Date of Birth(誕生日)
  • Age(年齢)
  • BloodType(血液型)
  • Height/Weight(身長/体重)
  • Medical History(既往歴:これまでにかかった病気・持病)
  • Allergy(アレルギー)

Medical History(既往歴)はそれまでに病院で治療が必要だった病気や手術歴を記載するのですが、特に良く聞かれるのは以下のものです。

  • Diabetes(糖尿病)
  • Heart Disease(心疾患)
  • High Blood Pressure(高血圧)
  • Hepatic Disorder(肝機能障害)
  • Renal Disorder(腎機能障害)
  • Asthma(喘息)

これらの病気は治療方法、薬の量や種類などに影響してくるので、全員に尋ねることが多い印象です。

☆名前と生年月日は患者の取り違えを防ぐために質問されるので、聞かれるたびに正確に答える必要があります。

MEMO

症状を時系列で簡単にメモしておくこともおすすめです。

例)10:00am  38.6℃ joint pain→paracetamol 500mg p.o.

(午前10時、38.6度、関節痛→パラセタモール500mgを経口で内服)

まとめ

代表的な症状に対しての表現を集めてみました。

たとえ普段は英語に不自由のない人であっても、具合が悪いときに母国語以外のことばに頭を使うのは大変ですよね。

医療者はわかりやすい説明を心がけてくれますが、検査結果などはどうしても難しい表現が多いもの。

病院にかからないに越したことはないですが、もし受診が必要になったときにこのまとめが少しでもお役に立ったら幸いです。

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