我が家は息子が生まれてからずっとパートタイムのメイドさんに来てもらっていますが、このたびフルタイムのメイドさんも探すことになりました。
が、意外と難航しています。
理由は、BGC・マカティでフルタイム・ステイアウト(通い)のメイドが売り手市場だから。
ステイインのほうが豊富に人材がいる印象です。
ここでは、フルタイム・ステイアウト・BGCという条件で探した我が家の経験をもとに、以下の2点についてまとめます。
- メイドを探すときに知っておきたいこと(前提条件)
- マニラのメイド(ベビーシッター/ヘルパー)の探し方
フルタイム・パートタイムのメリット・デメリットなどは以前まとめたパートタイムの探し方の記事をご参照ください。
また、友人がメイド探しのわかりやすい記事をまとめているので、こちらもぜひ^^
参考 フィリピンで夫婦フルタイム共働きのために0歳息子のナニーを探した記録Kasumi Iwase note
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メイドを探すときに知っておきたいこと(前提条件)
メイドの役割の違い
「メイド」という役割の中に、以下のような区分があります。
- Nanny(Yaya,ベビーシッター)
- House helper(お掃除やお買い物をする人)
- Laundry person(お洗濯をする人)
- Cook(お料理をする人)
日本人家庭は役割ごとに複数のメイドを雇うことは珍しく、Nanny 兼 Helper(Laundry含む)として、「All round maid」として子守も家事もします、という人を雇うことが多いです。
お料理経験がある人は少し相場が上がるイメージです。日本食などに対応できる人は引く手あまたです。
それぞれのメイドさんに得意分野があるので、雇う前に何を重視するか(子守、掃除、料理など)を明確にして探すとより希望にマッチする人を探しやすくなります。
メイドのはたらき方の違い
メイドの働き方は2種類×3通り。
- Stay-In(Live-in):住み込みのメイド。食事や日用品はお給料以外に支給する必要がある。
- Stay-Out(Live-out):通いのメイド。交通費込でお給料を設定することが多い。食費を支給するかどうかは家庭による。
- Full-time:週5もしくは週6で主に専属で契約するメイドのこと。
- Part-time:週に数回、もしくは1日のうちで午前だけ、午後だけなどパートタイムで契約するメイド。掛け持ちの人が多く、シェアというかたちで求人が出ることもある。
- Employment:従業員(メイド)と雇用主(家庭)の関係で契約を結ぶ。こちらが主流。
- Self-Employed(outsource):個人事業主(メイド)とクライアント(家庭)の関係で契約を結ぶ。
個人事業主という働き方は最近知ったんですが、働き手と雇う側双方にメリットがある場合にこういうかたちで契約を結ぶようですね。
ちなみに、メトロマニラでも契約書なしでメイドさんを雇うというケースもまだまだあります。が、雇用終了のときにトラブルになるケースも耳にします。。
メイドの法律
フィリピンの言葉では「メイド」を「Kasambahay」といい、Republic Act (R.A.) 10361(Domestic Workers Law)という法律で権利を守っています。
2013年発行の法律なので最低賃金など現在の状況とギャップのある部分もありますが、メイドに付与する福利厚生(SSSや13months payなど:後述します)についても明記されているので、目を通しておくと参考になります。
メイドの福利厚生
上述したDomestic Workers Lawにより、メイドにも一般の会社員と同様に保証されるべき福利厚生が明示されています。
- SSS(Social Security System:障害年金や出産手当などの社会保障)
- Philhealth(健康保険)
- Pag- iBIG(持家促進相互基金:住宅取得や教育費などのための基金)
- 13month pay(12月に支払うボーナス)
基本給+1000〜1500ペソは毎月支払うイメージです。
SSSは月給によって支払い金額が異なりますが、従業員本人の掛け金と合わせて雇用主が負担する金額が決まっています。
参考→2019年版 SSSのスケジュール
参考 NEW SSS CONTRIBUTION SCHEDULESocial Security System
ただ、SSSに支払うよりも現金がほしいということで、SSS分のお給料を上乗せしてほしいというメイドさんからの申し出があるケースもあります。
13month Payはフィリピン人にとってとても重要なボーナス。12月の前半に、1ヶ月分のお給料相当の額を支給します。
年の途中から雇用した場合は、働いた月数に応じたボーナスの比率(pro-rated)で支払うことが多いです。
*10〜12月の3ヶ月間雇用した場合:(お給料/12)×3ヶ月分
メイドの探し方
メトロマニラのメイドの探し方は、主に4つ。
- 知り合いの紹介
- SNSのグループ、コミュニティ、掲示板
- メイドマッチングサイトの登録
- メイド仲介会社(エージェント)への登録
今回すべてトライしたので、順番に説明していきます。
*以前は「メイドの元締め」としてメイドを送り込んでくれる大ボスメイドがいたんですが、現在は仲介を中止しているそうです。
1.知り合いの紹介
日本人のなかで一番メジャーな方法。①駐在員家庭に紹介してもらう②フィリピン人に紹介してもらう、という二通りがあります。
雇い始める時期をそれほど急いでいない場合は、帰任する駐在員家庭から引き継ぐというのが手っ取り早く、信頼できる人に出会う可能性も高いです。
手当たり次第に声をかけておくと、帰任情報が回ってきたりします。
もうひとつ、フィリピン人に紹介してもらうという方法も。
フィリピン人の知り合いなんていないよー、という場合でも、コンドミニアムの受付さんや友人のメイドさん、語学学校の先生などに声をかけると、親戚や友人が仕事を探している!という人が意外と多く見つかります。
2.SNSのグループ、コミュニティや掲示板
1の紹介とほぼ同時に始めると良いのが、SNSグループに登録することです。
私がチェックしていたのは以下のコミュニティ。
- ①Ma’am Manila:https://www.facebook.com/groups/MaamManila/
- ②Buy & Sell
- ③Yaya/Nanny Job Corner in Manila:https://www.facebook.com/groups/827715904012833/
- ④Yaya Maid Salon Staff Driver Manila:https://www.facebook.com/groups/1643104242615821/
①のMa’am Manila(マムマニラ)はExpats(駐在員のこと)の奥様が集まっているFacebookグループで、マニラのお店の情報やフィリピン内外の旅行の情報などをリクエストする投稿がばんばん飛び交います。
そこに、帰任時のメイドやドライバー情報もわりと頻繁にアップされます。
ただし、マムマニラは欧米系の方も多く、とにかくメイドの相場が爆上がりしています。
そして、「うちで◯年働いてたエクセレントなメイドを紹介します!」とポストが出た途端、数時間後にトライアルなしで即採用というスピード感で仕事が決まることも。
私も何人か連絡を取ってみましたが、その日のうちに「決まっちゃった、ソーリー」というレスポンスが返ってくることがありました。
英語が堪能+信頼できるメイドという条件を考えると、予算をあげてでも人気になる理由は納得できます。
②のBuy & Sellは日本人の売ります買いますというLineグループ。
どんどん人数が増え、2019年10月現在で480名以上の登録者がいます。
ここでは基本的に中古の売買が行われていますが、たまにメイドさん、ドライバーさん紹介のコメントがでます。
日本人家庭経験者なので、他のコミュニティのメイドさんよりもすぐに環境にフィットする傾向があるというメリットがあります。(日本人の離乳食文化に慣れている、お買い物に行く場所を知っているなど)
③Yaya/Nanny Job Corner in Manilaと④Yaya Maid Salon Staff Driver Manilaはローカルのメイド探しのコミュニティです。どちらもそれほど活発ではないんですが、どういうポストだと反応(イイねやコメント)があるかというのが参考になります。
①②のコミュニティが紹介者のポストであるのに対して、③④はメイドを募集している人がポストするので、どういう条件を提示しているかの参考になります。
(お給料、福利厚生、求める条件など)
例えば、こんなかんじの求人が出ていて、わりとコメントが付いていました。
Yaya/Nanny Job Corner in Manila
Looking for yaya in makati.
Start salary 10k + 2k allowance
Stay in/out
Baby boy 1 years
25-45 years old yaya/housekeeper
will have BONUS(depends on the performance)
Every week 1 day off
Long term and serious yaya/housekeeper
Speak fluent english
Have valid ID
ONLY SERIOUS YAYA.
U DO YOUR BEST,I WILL PAY U A GOOD BONUS.
ざっと眺めたときのポイントは、
- ◯歳のこどもの面倒を見てくれる人
- 勤務エリア
- 勤務時間
- お給料+Allowance(交通費、食費など)
- 経験をどこまで求めるか
などの情報ですね。
このグループでは、面接のときにID、NBI/ Barangay Clearance(無犯罪証明書)を求める人が多い印象です。
ほか、日本人コミュニティではまだまだ紙媒体も人気、ということで、日本人会の掲示板は定期的にチェック。帰任者がメイド・ドライバーの紹介文を掲示していることがあります。
3.メイドマッチングサイト(GreatAuPair)
私が頻繁にアプローチしていたのが、この方法。
GreatAuPairというマッチングサイトです。https://www.greataupair.com/
アメリカの会社が運営しており、ヘルプを求める人と仕事を探す人をつないでくれるサービス。
フィリピン人は求職者が多く、ナニーやヘルパーで検索するとかなり多くヒットします。
海外へ出たい人が登録しているので、英語力が高く経験が豊富な人が多い印象です。
メイドを探している人(私)もプロフィールを登録することで、求職者から「Favorite」というアピールがバンバン来ます。
ただ、地方出身の人も多く、ステイイン希望が多めの印象です。
このサイトの詳しい使いかたは別記事でまとめたいと思います^^
4.メイド仲介会社(エージェント)への登録
メイドの仲介会社は、個人的には何人かメイドの面接を経験したあとにトライすると良いのではと思います。
私が利用したエージェントはふたつ。こちらの希望に応じて候補者を何人か紹介してくれて、契約に至ると10000〜15000ペソの仲介料、といったかたちでした。(MaidProviderは面接1回につき1000ペソの支払いでした)
エージェントにはメリット・デメリットがあります。
そのデメリットのひとつが、トライアルができず、1回のインタビューで即契約を求められること。
インタビューのみでどの程度その人が自分たちの希望に沿った人か、あるいは誠実に仕事をしてくれる人かという見極めはとても難しいと感じました。
我が家はそれまでにメイドさんを雇った経験があったことと、面接を数人経ていたので、エージェントの面接でも確認したいことをクリアに質問できたのは良かったなと思います。
実は、契約しようかなと思うような良さそうな人に出会いましたが、エージェントとメイドが契約日にこない、というオチで契約成立には至りませんでした。
契約書などはエージェントが用意してくれるので、いい人に巡り会えたらエージェントもアリだとは思います。
まとめ
マニラでフルタイムのメイドさんを探す前に知っておきたいメイドの区分や法律、探し方をまとめました。
私の周りで圧倒的に多いのが、①友だちの紹介(帰任時に引き継ぐ)②友だちの知り合いの紹介(友だちのメイドさんの友だち、親戚など)という順番です。
信頼できる人に会えるかどうかはカケの要素もあり、信頼できる人の紹介やこれまで長く働いた実績などから判断するしかないなあと悩ましく思います。
また、どれだけ優秀な人でも相性が合わないというケースも残念ながらあります。
良いメイドさんに巡り会えますように。
【フィリピンメイド事情③】マニラのメイドを雇う手順とお給料の相場をまとめます
の記事に続きます^^