マニラ生活5年目にして、BGCとマカティの通勤が始まりました。
が!Grabがまったく捕まらない!!
特にクリスマスシーズンが佳境を迎える11月12月はかなりしんどい思いをしています。
そんななか、UV Express(ユーブイエクスプレス)という乗り合いバンを使ってみたら快適だったので、情報をシェアします♪
ここでは以下のポイントでまとめます。
- UV Expressの一般的な乗り方
- Makati⇔BGCの移動の実際
- UV Expressのメリット・デメリット
ちなみに。マカティ⇔BGCの公共の移動手段は、現在以下の5種類です。
- Grab(アプリで車を呼んで目的地まで乗せてくれるサービス)
- バイクタクシー(アプリでバイクを呼んで目的地まで乗せてくれるサービス)
- BGCバス(BGC内のバス停と、マカティのMRTアヤラ駅を結ぶバス)
- タクシー
- Jeepney・ジープニー(BGCのMarket!Market!やMcKinley Parkwayまで乗り入れ可能)
- UV Express
バイクタクシーはAngkas(アンカス)が市場シェアをリードしていますが、JoyRideなど新しい企業も参入しているようです。
アンカスについてはうさみさんが記事にまとめてくれています。
>>【フィリピンのバイタクアプリ】Angkas(アンカス)のダウンロード方法〜初期設定、使い方、値段を徹底解説! via うさみライフ
★アンカスはマンダルヨン(オルティガス)では男性は使えないので注意!男性のバイクの2人乗りが禁止されています。
Grab(グラブ)についてはこちらの記事をどうぞ^^
UV Express(ユーブイエクスプレス)とは
UV(Utility Vehicle) Expressとは、10~14人乗りの乗り合いバンのことです。
TOYOTA の Tamaraw FXという車種が多く使われていたことから、ローカルの人はUVのことを「FX」とも呼びます。
2019年現在、メトロマニラ内で200路線以上あると言われ、マカティ、タギッグ、クバオ、オルティガス、アンティポロ、マリキナなど多くのエリアでジプニーと並んで重要な通勤手段になっています。
UV Expressの基本的な乗り方
- UVのルート、乗車場所を探す
- 目的のバンを探して、乗り込む
- 料金をドライバーに支払う
- 降りる場所を伝えて降りる
1.UVのルート、乗車場所を探す
UVはジプニーのようにどこでも乗り降りできると思っていたんですが、ある程度乗り降りできる場所が決まっています。
が、どこにも公式なルートや乗車場所の記載がない!
私がこれまで使った方法は以下の4つ。
- サイト:Your Complete Commuters’ Guide to UV Express/FX Terminals in Metro Manil via Emong’s Journals
- Sakay.Ph:乗換案内アプリ
- Moovit:乗換案内アプリ
- 道で並んでいる人に聞く
ただし、2019年12月現在、完全にルートが網羅されているものはありません。
①Your Complete Commuters’ Guide to UV Express/FX Terminals in Metro Manil via Emong’s Journals
このサイトは、2017年時点のルートの始発、終点が記載されており、UVの車体のルート記載と一致するので調べやすいかなという印象。ある程度ルートのアタリをつけることができます。
②Sakay.ph
Sakay.Phは、メトロマニラのバス、UV、ジープニー、電車から最適なルートを教えてくれるアプリです。
その中で「UV Preferred」という項目を指定することができます。
左上のメニューをタップし、「Mode preferences」を選びます。
乗り物一覧が出てくるので、「UV」をセレクト。
その上で、行きたい場所をセットすると、こんなかんじ↓で乗れる場所を教えてくれることがあります。この地図では、BGCのMarket!Market!近くのUV乗り場をルートごとに3箇所示してくれています。
③Moovit
MoovitはSakayと並んで乗換案内にがんばっているサイトで、ジープやUVルートを一覧で示してくれるページがあります。
が、これも私が乗っている主要ルートが抜けていたりと、一部だけ使えるかんじ。乗り場の情報はもう一声ほしいところです。^^;
④人に聞く
SakayやMoovitで乗りたいルートのアタリを付けたら、始発で目印になる商業施設(Market MarketやFestival Mallなど)で人に訪ねると、UVスポットを教えてくれることがあります。
初めてのルートは始発になるスポットから乗って、ドライバーに目的地を伝え、他の乗客がどこで乗り降りしているのか乗りながら知るのが確実です。
2.目的のバンを探して、乗り込む
UVで見るべきポイントは以下の2つです。
- 車体の地名
- ドライバーが運転席に掲げているプレート
私がよく乗っている「AyalaーPasig」というラインは複数ルートがあるようで、
ドライバーが「Karayaan」のプレートを掲げているバンを探すか、乗る前に直接ドライバーに「Karayaan通る?」と聞きます。
初めてのときは並んでいる人やUV係のお兄さん(ラッシュアワーだけ現れます)に目的地を伝えて乗るバンを一緒に探してもらうと安心。
UVのバンは助手席に2人乗れます。
後部座席は私が見た中では以下の3パターン。
- 4人×3列(すべてサイドから乗り込む)
- 4人×1列(サイドから乗り込む)+ジープのような縦の列になっているシートに6〜8人(後ろから乗り込む)
- ジープのように、後部がすべて縦に向かい合わせになっているシートに10〜12人(後ろから乗り込む)
もしも席が選べる場合は、後部座席のうち列が縦に向かい合わせになっているシート(後ろから乗り込む)か、助手席がおすすめ。
ドライバーのすぐ後ろの横並びの座席は3人用シートに4人乗るのでギュウギュウになりますし、途中で降りるときに大変でした。
3.料金をドライバーに支払う
乗り込んだら、料金を支払います。
ここで使うタガログ語はこの2つ。
- Magkano po?(マカーノポ:いくらですか?)
- Bayad po(バヤドポ:支払います)
「バーヤッポ」もしくは「バヤド」みたいな発音で、みんなドライバーさんへ乗客のバケツリレーの要領で料金を回してもらいます。おつりも同様に返ってきます。
同じ乗り場・同じ目的地でも、UVのルートによって値段が15ペソ〜20ペソくらい違ったりするので、周りの様子を見たり直接聞いたりして支払っています^^;
☆ラッシュ時はUVに乗り込む前に料金を徴収するお兄さんがいるルートもあり、その場合は事前に支払います。
4.降りる場所を伝えて降りる
降りる場所に近づいたら、「Para po(パラポ:降ります)」と大きな声で伝えて、降ります。
BGC(ボニファシオグローバルシティ)⇔Makati(マカティ)の実際の移動
ここでは、私が通勤で使っているBGC⇔Makatiのルートをご紹介します。
BGC→Makati(Ayala Avenue)の行き方
乗る場所
BGCで使えるUVスポットは、私の知っている範囲では大きく5箇所。
- Market! Market!メトロサイド
- Market! Market! Fiestaサイド
- SM Aura前
- 8th AvenueとKarayaan Avenueの交差点
- Karayaan(カラヤアン)Avenueの Ministop
我が家はブルゴスサークル寄りにあるので、マカティよりのカラヤンアベニューのスポット(ミニストップ)を利用しています。
ブルゴスサークル近くのコンドミニアムの場合、2nd Avenueをずんずん北へ向かって32nd Streetに出てもいいんですが、
コンドミニアムの位置によってはちょこっとショートカットできる道がこちら。↓
BGCの端っこ、1st AvenueにJP Morganの大きなビルがあるんですが、その脇道にカラヤンへの抜け道があり、それを利用するとJPモルガンからカラヤアンのミニストップまで近道できます。(脇道のあたりにピンを打ちました)
ミニストップからちょっと歩くとカンティーンなど並んでいて、だいたいこのあたりでいつも乗り込みます。
UVに乗る
上記で示したカラヤン沿いのMinistopあたりに停まるUVは、基本的に「Ayala行き」と書いてあります。
代表的なものだと、「Ayala⇔Pasig」「Ayala⇔Antipolo」などです。マカティのアヤラアベニュー(PB Com)という場所に向かう場合、どれに乗っても終点は同じです。
この日はこういう形↓の10人乗りのUVでした。
車体の横や後部に書いてある地名(AyalaーPasigなど)を一応確認し、扉を開けます。
料金は15ペソもしくは20ペソ。
車内の様子を見ると、皆さん堂々とスマホをいじっています。PCもむき出しだったり、爆睡している人も!
身なりが小綺麗な人も多く、ビジネスパーソンの通勤風景というかんじです。スーツの人はさすがに見かけませんが。
ジプニーのときに感じる緊張感(スマホは絶対出さない、バッグのファスナーはしっかり閉めるなど)はそれほど感じない印象です。
もちろん気をつけるに越したことはないと思います。
カラヤンアベニューから乗ると、だいたいブエンディア(駅)かルスタンス(アヤラセンターあたり)で降りる人がちらほら。
私は終点のPB Comまで行きます。
この先のアヤラアベニューはUV乗り降り禁止だそうで、ここで全員降ろされます。
Makati(Ayala Avenue)→BGCの行き方
帰りは行きと反対車線に渡って、、、と思いきや、違いました。
アヤラアベニューからカラヤンアベニューに戻るためには、行きで降りた場所と同じ側の、BPIビルあたりから乗ります。
この場所はPasig、Marikina、Antipoloなど各地へのルートが一気に集まっているので、夕方5時をすぎると大混雑。
周りの人に聞いて、目的の「カラヤンアベニュー」を通るUVの列を見つけています。
(今までだと、AyalaーPasigルートの他に、もうひとつルートがありました。)
料金は30ペソもしくは50ペソ。
途中で降りても同一料金なので、行きよりもお値段高めです。
降りるのはこのへん。フライオーバーが近づいたら降りる準備をします。
BGC⇔マカティをGrabと比較してみると
所要時間について
BGC⇔マカティでUVを使ってみて、Grabよりも断然早いということに気づきました。
私はいつも7時に家を出ているのですが、
Grabはというと
- 車を捕まえる(5〜10分)
- 車の到着を待つ(10〜20分)
- マカティの目的地まで移動(40〜60分)
ということで、朝の通勤ラッシュだとどれだけスムーズでも1時間は見ておく必要があります。
一方UVはというと、
- 自宅→カラヤンアベニューまで徒歩(10〜15分)
- UVを見つける〜乗車(15分〜20分)
- 降車→会社まで徒歩(5〜10分)
ということで、スムーズに行けばドアtoドアで30分。
最も混み合うラッシュの12月でも、遅くとも7:45にはオフィスのデスクでPCを開いています。
大きな理由のひとつが、BGC内の混雑を徒歩で通り抜けカラヤンで車に乗り込むという動線。
近年ますますBGC内の渋滞がひどくなっていて、BGCを出るのに30分以上かかってしまうことが多々あるんですね。(謎の一方通行が始まったし)
今では、子どもと一緒ではないときは、日本人会などの用事もUVのほうが楽ちんだなと感じるようになりました。
料金について
Grabだと、BGCの我が家からMakati中心部のオフィスまでだいたい200〜250ペソかかります。夕方のラッシュだと400ペソというときも!
UVだとそれが片道15〜50ペソになるので、毎日の通勤として考えると大きな差です。
UV Expressのメリット
1カ月以上通勤で使ってみた個人的な感想として、UVのメリットをまとめてみます。
- エアコンが効いている
- ジープニーよりも安全性が高い
- 料金がGrabやタクシーと比べて安い
- ラッシュ時は主要スポットで乗車を仕切ってくれる人がいる
UVのメリット1 エアコンが効いている
UVは全車両にエアコンが付いています。
隣の人との密着度が高いので、エアコンのないジープニーやバイクと比べると快適です。
UVのメリット2 ジープニーよりも安全性が高い
これはあくまで個人的な感想なんですが、UVのほうがジープニーよりも乗っていて安心感があります。
どこでも乗り降りできて乗車口がオープンになっているジープニーは、残念ながらスリや強盗の話をよく耳にします。
パッと乗り込んでパッと逃げることができるんですね。
一方、UVはある程度乗り降りする場所が決まっており、扉を完全に締めてしまうので、途中で良からぬ人がいきなり乗り込んできて物を奪っていくというリスクは少し減るかなという印象です。
★スリに関してはUVでも注意が必要だと思います。
UVのメリット3 料金がGrabなどと比べて安い
UVはルートや乗る場所により料金が決まっており、メトロマニラ内だとだいたい15〜50ペソだそうです。
GrabやAngkasは距離や需要によって料金が変動するようになっており、ラッシュアワーはUVのほうがリーズナブルに長距離を移動することができます。
UVのメリット4 ラッシュ時に主要スポットで乗車を仕切ってくれる人がいる
初めはどこでどうやってUVに乗り込めばいいかさっぱりわからず、適当な道で停めて怒られたりもしてたんですが、^^;
どうやら朝と夕方のラッシュ時、主要スポットではUVを停めてくれるお兄さんがいるようだと気づきました。
目的地をお兄さんに告げると、そのルートを通るUVを教えてくれます。
また、アヤラアベニューなど複数のUVが一箇所に停まる場所(始発など)では、お兄さんが目的地ごとに列をさばいており、場合によっては先に料金も徴収してまとめて支払ってくれたりします。
UV Expressのデメリット
- ルートや乗り降り場所がわかりにくい
- 混み合うルートでは席の争奪戦がある
- 人数が集まるまで出発しない
UVのデメリット1 ルートや乗降場所がわかりにくい
「乗り方」の項目でお伝えしましたが、まだルートや乗降場所を網羅した公式なマップやアプリがありません(私調べ)。
目的地に応じて人に尋ねながら使う必要があるので、土地勘がないと難しいなと感じます。
それを楽しめる人には向いていると思います^^
UVのデメリット2 混み合うルートでは席の争奪戦がある
先程「列をさばいてくれる係のお兄さんがいる」と言ったんですが、、
UVが到着するまではおとなしく並んでいるのに、到着すると我先にとバンの乗車口に人が詰めかけます笑
私が普段乗るカラヤンのスポットにおいては列もないので、UVが来たら早いものがち。
特に、ラッシュアワーは1台につき残席が1つしかないことも多々あるので、乗るまでに何本も見送って15分ほどかかることもあります、、。
☆始発スポットでは、基本的には待てば乗れます。
UVのデメリット3 人数が集まるまで出発しない
UVは乗っている人の入れ替わりが少ないので、9割ほど座席が埋まらないと出発してくれません。
空っぽのバンの場合、出発まで10分〜30分など大きな差を生むことがあります、、。
ただ、私が普段乗っている場所は人気ルート?なので、乗ってから出発までの待ち時間は最大5分くらいです。
UV Expressの注意点
1.小銭を用意して乗る
だいたいUVの乗車料金が20〜50ペソといいましたが、お釣りが用意されていないこともあるので、100ペソ以上のお札は50ペソ以下に崩してから乗ることをおすすめします。
2.乗り降り場所のルールの変更があるかも
UVはわりとこまこま降りれると思っていたんですが、2019年5月にルールが変わり、「2キロ以内では降りれない」「基本的に始発から終点まで行く」という方式になったというニュースがありました。
参考>>Enhancing UV Express services via Manila Times
今のところ、皆さん途中で乗り降りしていますし、2キロ以内で降りる人もいるように見えます。
今後ルールが変わると使い勝手が変わるかもしれないので、公式ニュースはチェックしていただくといいと思います。
まとめ
ちょうどよいルートを見つけるととても便利なUV Express。
Grabがなかなか捕まらない今、私にとってとてもとても貴重な交通手段のひとつになっています。
BGC⇔マカティのうち、
- アヤラ駅やSMマカティあたりに用事がある場合:BGCバス
- RCBCや日本人会、マカティメディカルあたりに用事がある場合:今回のUVルート
というかんじで使い分けています。
少しでも参考になれば幸いです^^
オルティガスやアラバンへのルートも便利そうなので、使う機会があればまとめたいと思います♪